DPI女性障害者ネットワーク 東北関東大震災障害者救援本部 転載

関東大震災障害者救援本部


【代 表】 中西 正司(全国自立生活センター協議会)
【副代表】 牧口 一二(ゆめ風基金


<東京事務局>全国自立生活センター協議会(JIL)内
〒192-0046 東京都八王子市明神町4-11-11シルクヒルズ大塚1F
TEL:0426-60-7747 FAX:0426-60-7746  救援本部専用電話開設準備中


<大阪事務局>NPO法人 ゆめ風基金
〒533-0033 大阪市東淀川区東中島1-14-1
TEL/06-6324-7702 FAX/06-6321-5662 Eメール:yumekaze@nifty.com
http://homepage3.nifty.com/yumekaze/
投稿者 DPI女性障害者ネットワーク 時刻: 14:56 0 コメント メールで送信 BlogThis! Twitter で共有する Facebook で共有する Google バズで共有する
2011年3月15日火曜日追記しました。
3月15日昼、「知っておいてもらいたいこと」に、下記を挿入して追加しました。前回との重複が一部あります。


◆障害についての具体的なこと
6)難病、慢性疾患のある人
*常時使用している処方薬があり、それらの確保をできるようにしてください。


*日常的な医療行為として、たとえば、インスリンを継続的かつ確実に入れられる状況を必要とするので、避難所に多目的スペース(二次的避難所)等があれば周知し、なければ作ってください。


◆避難所支援内容
(2)個別に必要な支援者、支援器具等


8)透析・人工肛門患者等…二次的避難所、透析可能施設の情報提供と移送
参考URL 日本透析医会災害情報ネットワーク
http://www.saigai-touseki.net/sendsdata/total.php
透析の受け入れ施設の状況が随時更新されています。


、緊急災害対策本部 枝野幸男官房長官と、災害ボランティア担当 辻元清美首相補佐官に、要望書として、送付しました。


追加


◆障害についての具体的なこと
⑥難病、慢性疾患のある人
* 状態によっては健康そうに見えることがありますが、体調に波があり体力的な制限があるので、様々なことについてその人のコンディションとペースに対応して下さい。
*日常的に医療行為を必要とするので、避難所に多目的スペース(二次的避難所)等があれば周知し、なければ作ってください。


◆避難所支援内容
(2)個別に必要な支援者、支援器具等
⑨1型糖尿病患者等…インスリン製剤、ポンプ用カニューレ、シリンジ、ペン型注射器、注射針、血糖自己測定器、測定チップ、穿刺器具、ブドウ糖、砂糖、アルコール消毒綿
参考URL「糖尿病がよくわかるDMTOWN」http://www.dm-town.com/meet/saigai.html
投稿者 DPI女性障害者ネットワーク 時刻: 8:22 0 コメント メールで送信 BlogThis! Twitter で共有する Facebook で共有する Google バズで共有する
2011年3月14日月曜日[暫定版]障害がある被災者について知っておいてもらいたいこと

◆基礎的なこと

・被災地では、全ての人がたいへんな状態におかれるなかで、介助や補助が必要な人や呼吸器をつけている人等は、優先順位が低くなりがちです。そのなかでも特に女性は、生きる優先順位を自分でも低めがちです。通常の社会でも、人工呼吸器の装着が必要になった場合、女性のほうが男性より呼吸器をつけて生きることを選ぶ人の割合が低いというデータがあります。そうした状況があるという課題を念頭において下さい。

・情報保障やコミュニケーションについて書いている基礎的なことは、障害者一般について必要なことですが、なかでも障害のある女性は、ふだんから情報が届きにくくより声をあげにくい、ニーズを出しにくい立場におかれていることを、同時に念頭において下さい。

・障害がある人は、生きにくさを抱えながらも、自分なりに暮らしている、地域に住む隣人です。「かわいそう」な人や、自分では何も判断ができない人ではありません。その人の年齢にふさわしい態度で接して下さい。

・障害がある被災者のなかには、情報の不足等の理由で、危険を察知しにくく、危険に対して危険と理解・判断しにくい人たちがいます。こうした人たちは、危険に対して適切な行動が取りにくい状況に置かれます。

・外からみても分からない障害もあります。不思議と思われる行動をしている人がいたら、遠巻きにして心配するのではなく、正面から向き合って「困ったことはないですか」等、話しかけて下さい。そして、その人の希望とペースに合わせた手助けをして下さい。

・「障害についての具体的なこと」と、いちおう、障害別に書いていますが、同じ障害であっても一人ひとりは別々の個人です。その人の個性(ライフスタイルや性格、価値観等)や障害の状況、その時の体調等によって、必要な支援は一様ではありません。そのことを十分に念頭において下さい。

◆障害についての具体的なこと

① 肢体不自由のある人

*移動手段を車いすにしている人たちも多く移動に制約が生じることを理解すること

*電気が止まった場合、エレベーターが止まったり、電動車いすの充電に問題が生じたり、人工呼吸器に問題が生じたりするため、それらを必要としていない人以上に生活に大きな制約を受ける。そのため、停電の影響が大きく、不安感も大きい

*日常生活に介助をいれている人は、介助者の交通手段がたたれることで、介助者が確保できなくなる恐れもあり、不安が大きい

*移動を介助する時は段差やでこぼこ、傾斜に注意すること

脳卒中等で半身マヒの人の歩行を手助けする場合は、マヒしている人の後ろに立ち、ベルトをつかんだり腰に手を回して支えること

② 視覚障害のある人

*視覚からの情報が得られないため、読み書き、慣れない場所での歩行が困難。情報を得たり行動する上で非常に困難なだけでなく、命の危険にさらされることが少なくない。避難のおりに取り残されることのないように、必要な食料や給水などを受けられるよう配慮が必要。

*歩行を手伝う人の腕につかまり、段差の上り下り等を言葉で説明してもらいながら歩けば、安全に移動できる

*ものについては、言葉で説明しにくい場合は、目的物に手で触れると理解しやすい

③ 聴覚・言語障害のある人、

☆ 聴覚障害のある人

*まず、音情報を得られていない状態であることを理解すること。放送が流れるなどしても伝わらない。したがって、音情報はかならず文字や掲示でも伝えること。

*音情報については、個別に文字や掲示を見せて、きちんと伝わっているか確かめること。

*コミュニケーションの方法は手話、筆談等がある。口のかたちでは言葉が正確に伝わらないだけでなく強い疲労を招くことを十分に認識し、口のかたちに依存せずに、必ず、手話か筆談を。どちらかの人または双方が手話ができない場合も、筆談でやりとりできる。

*筆談は、たくさんのことを長い文章で伝えようとせずに、短い文章で簡潔に、伝わりやすく書くこと。

☆ 難聴の高齢者

*一度に大量の情報を伝えようとせず、ゆっくりと一言ずつはっきり話す/筆談する。

☆ 言語障害のある人

言語障害で相手が言っていることが聞き取れない場合は、中途半端な返事はせず、分からない時ははっきりその旨を伝える。相手が言っていることを聞き取れないことは悪いことではない。

④ 知的障害のある人

*言語・記憶・抽象的思考等が苦手だったり、社会の仕組みや流れに上手に適応しにくい人たちがいることを理解する。

自閉傾向の人は他者との関係を持つことが苦手で、こだわりが強く、特定のものに強い関心を示すことがある。

*話しかけて伝わりにくい場合は、ゆっくり話したり、身振り手振りや絵を書く、実物を見せる等すれば理解しやすい。

⑤ 精神障害のある人

*周囲から拒否的に対応されがちなため、本人や家族が病気を隠すことが少なくない。

*薬による副作用から、水分が多量に必要となったり、疲れから横になる必要があることが多い。

*眠れないことにより眠剤を飲むことが多いため、朝に弱い傾向がある。

⑥難病、慢性疾患のある人

* 状態によっては健康そうに見えることがありますが、体調に波があり体力的な制限があるので、様々なことについてその人のコンディションとペースに対応して下さい。


*常時使用している処方薬があり、それらの確保をできるようにしてください。

*日常的な医療行為として、たとえば、インスリンを継続的かつ確実に入れられる状況を必要とするので、避難所に多目的スペース(二次的避難所)等があれば周知し、なければ作ってください。

           

◆避難所支援内容




(1) 必要な共通的支援

① 施設内は、できるだけバリアフリーにし、見やすい案内標識等を表示する。

*段差の解消、移動しやすい環境の整備(通路の幅の確保、障害物を置かない等)が必要。

車いすが通れる通路(直線で)の幅は90cm以上必要。

*案内所・物資配布所・トイレ等の表示は、大きい表示板・色別テープで示す。

*集団生活に適応しにくい人々は二次的避難所を設ける。

②できるだけその人の事情が分かっている人と共に過ごすことが望ましい。

盲導犬聴導犬介助犬は、使用者の移動や生活にとって、なくてならない存在であり、人とともに避難し、避難所内で一緒にすごし、必要な食事や給水を受けられるようにすること。

④混乱の中で支援が効果的に実行できるように、障害当事者及び支援者(介助/介護者)は分かりやすい名札等で識別・表示をすることも考えられる。ただし、表示を希望しない人へは強要しない。

⑤情報伝達機器のうち、テレビは「字幕付き」、電話は「ファックス付き」を設置する。

⑥トイレには「手すり」等を取り付ける。

⑦大人用紙オムツ、尿取りパットは、各サイズ別に多く備える。

⑧非常食として「おかゆ(パック用)」を用意する。またトロミ剤、ストローを用意する。

⑨簡易な医療器具の設置(酸素吸入器及びボンベを設置する)

⑩避難生活のなかでのトイレや着替え等女性のプライバシーの確保、安全対策が必要。

⑪避難生活のなかで性暴力がおこるおそれがあり、とくに障害をもつ女性は暴力から逃れるのが困難なことがある。性暴力の防止対策、被害があった場合の相談・支援体制をこうじて下さい。




(2)個別に必要な支援者、支援器具等

視覚障害者…介護者(ヘルパー等)、白杖

聴覚障害者…手話通訳者、筆記者、手旗(黄色)、補聴器、筆記具 

精神障害者…介護者(ヘルパー等)、二次的避難所、飲料水 

知的障害者…介護者(ヘルパー等)、二次的避難所

肢体不自由者…介護者(ヘルパー等)、車いす、歩行器、つえ、車いす用トイレ、ポータブルトイレ、カーテン、ベッド(※ カーテン、ベッドは特にトイレ介助に必要)

⑥ 高齢者(認知症・寝たきり)…介護者(ヘルパー等)、歩行器、呼び出しベル、杖、ポータブル式トイレ、カーテンベッド(※ カーテン、ベッドはとくにトイレ介助に必要)

⑦心臓病・喘息患者等…加湿器、マスク、AED(自動体外式除細動器)、のど湿布薬

⑧透析・人工肛門患者等…二次的避難所、透析可能施設の情報提供と移送

 参考URL「日本透析医会災害情報ネットワーク」 http://www.saigai-touseki.net/sendsdata/total.php  透析の受け入れ施設の状況が随時更新されています。

⑨1型糖尿病患者等…インスリン製剤、ポンプ用カニューレ、シリンジ、ペン型注射器、注射針、血糖自己測定器、測定チップ、穿刺器具、ブドウ糖、砂糖、アルコール消毒綿
 参考URL「糖尿病がよくわかるDMTOWN」 http://www.dm-town.com/meet/saigai.html


⑩妊婦…看護士又は助産婦、消毒済み布(ガーゼ他)
⑪乳幼児…保育士、空気清浄機、加湿器、哺乳瓶、粉ミルク、離乳食(ベビーフード)、乳幼児用オムツ、乳幼児用歩行器

⑫必要な介助者がいない場合、派遣要請ができるシステムを早急に設ける。

★最後に、私たちの仲間からの提言です。「日本の原子力政策を直ちに見直し、クリーンエネルギーに転換すること。いまからでも、すべての原子力発電所を停止させる措置をとること。障害者問題のすべても、人が生きることから始まる」 自然災害ではない原子力発電が、さらに多くの人を傷つけることがないよう、強い願いを込めて。

DPI女性障害者ネットワーク

(DPI Women's Network Japan)は、1986年に発足した障害がある女性当事者を中心とした活動団体です。現在は、しゃべり場の開催や、障害女性に関わる政策提言の活動などを行っています。